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人間が創造してきた動物の姿をモチーフに、やきもので表現をしています。
神話や伝承、物語、様々な表現の中で人間が長い時間を掛けてつくり上げてきた動物像はその実、人の心を映したものでした。私にとってつくるということは、人間の豊かな思考の営みに触れ、それを現実に繋ぎとめる行為でもあります。
やきものの動物たちは虚ろです。眼には影を覗かせています。陶芸の技法でつくる空っぽな造形であるからこそ、私は「おもて」にこだわるようになりました。表面に色を重ね、細かく削り続けることで、動物のかたちはいくつものイメージを内包します。色と形が同時に現れ、部分が次第に意味を持ち、やがて全体が見えてくる。
その繰り返しの中で、私の象徴的な動物たちは、誰かの情景を描いているのです。
2024年4月 林 麻依子
2019年7月
言葉のかたち、朔太郎の猫 PDF
多摩美術大学研究紀要 第33号 2018年 掲載
2014年4月
修士論文「工芸的表現による矛盾の解放と対比の両立」概要 PDF
多摩美術大学大学院修了論文作品集 2012 掲載
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